狭小中古ビルを購入後、リノベーションして住んでいます。
先日の『(164)子供部屋を2部屋に間仕切るための対応』に続き、今回は3階にある寝室を2部屋に分割して、子供部屋と寝室を1部屋ずつ作るため、リノベーション時に検討したことと実作業を説明します。
尚、当家の各階の部屋割りは下表となっています(各階クリックでリノベーション前後写真ページに移動します)。
階数/ クリックで リノベ前後写真ページへ移動 |
部屋割り |
4階 | 子供部屋(12帖) |
3階 | 寝室(12帖)、トイレ・洗面所、WIC <今回はこの寝室を2部屋に分割する話です> |
2階 | LDK(17帖) |
1階 | 玄関、トイレ・洗面所・風呂 |
地下室 | 音楽・トレーニングルーム (天然の防音室です) |
目次
1.3人の子供のために2LDKを4LDKに変更
狭小ビルを購入&リノベーションして住むことを決意した際、既に子供が3人いました。「子供3人+夫婦の寝室+LDK=4LDKの間取り」となります。
しかし私が購入した中古の狭小ビルは延床面積が170m2もありましたが、リノベーション直後の間取り(=現在の間取り)は “2LDK+納戸”です。
各階の広さ、地下室(10帖)、2階LDK(17帖)、3階寝室(12帖)、4階子供部屋(12帖)と、各階とも10帖以上を確保した贅沢な広さになっています。
理由はリノベーションした際、まだ子供が小さかったから、子供部屋の必要性に迫られていませんでした。
現在は一番上の子でも、まだ小学校3年生なので、いわゆる勉強部屋はまだありません。前回のブログでお伝えした通り、1番目と2番目の子のために将来、4階を2分割して子供部屋を2部屋作る予定です。
しかし、これでは3番目の子の部屋がありません。
実は狭小ビルをリノベーションした際、3階の12帖の寝室も将来、子供部屋を増設できるよう検討を重ねて少し工夫を施しています。
2.フロア毎の子供部屋増設計画
フロア | 現在 | 将来 | |
4階 | 子供部屋 | 子供部屋1 | 子供部屋2 |
3階 | 寝室 | 寝室(夫婦) | 子供部屋3 |
2階 | LDK | ||
1階 | 玄関、風呂、洗面所、トイレ、WISC | ||
地下室 | 音楽ルーム、トレーニングルーム (完全防音室) |
前回のブログ『(164)子供部屋を2部屋に間仕切るための対応』は最近の戸建て住宅でよくあるパターンの、大きな子供部屋を2つの子供部屋に分割する話。
今回は、現在家族5人が「川の字」で寝ている寝室12帖を寝室と子供部屋に分割する話です。
3.リノベーション前の事務所の状態
リノベーション前の3階の状態は、タイルカーペット貼りで天井カセットエアコンが供えられた二重仕様の天井、蛍光灯がある「ザ・事務所」でした。
4.リノベーション計画図
リノベーション計画時、この3階は家族全員の寝室として暫くのあいだ、使用することを考えました。
必要な設備はトイレと洗面所。あとは布団を入れる押入れです。
これらに加え、憧れであったウォークインクローゼット(WIC)を造作するプランを立てました。
トイレ、洗面所、押入れ、WIC。典型的なリフォームの範疇の対応です。
5.将来の子供部屋の位置を検討
まずは3階のどの位置に子供部屋を設置するかがポイントです。
どの親でも同じだと思いますが、私は「子供には日当たりの良い部屋を使わせてあげたい」と考えました。
そうなると当家建物は南西が道路に面していますので、上図で言えば左下の位置を将来の子供部屋と位置づけました。
6.狭小間取りの制限/将来のトイレ動線が難しい
上述の通り、部屋の「ゾーニング」は出来ましたが、問題はトイレへの動線をどのようにするかです。
将来、4階に子供2人、3階に子供1人がそれぞれ部屋を持つことになります
この場合、夫婦の寝室内にトイレと洗面所を確保すると、無駄な廊下がなくなって寝室が大きくなります(案1)。
しかしこの場合、子供達が夜にトイレのためにわざわざ1階まで降りることになります。さすがにそれは可哀そうかなと考えました。
そこで夫婦の寝室を小さくしたのが(案2)です。
これまで当家は廊下が一切なかったのですが、この(案2)を採用した場合、廊下による面積消費が発生してしまいます。しかし私としては、子供達のトイレ動線を考慮すると、廊下分の面積が勿体ないですが、この(案2)にした方が良いかなと考えています。
7.将来の間取り自由度を持たせた天井下地
図面を良く見ると「点線範囲:天井下地補強位置」という文字があります。
実はこれ、(案1)と(案2)にどちらのプラントを採用しても、将来リフォーム工事で部屋に壁を立てる際、天井に補強材を入れたりする必要がないようにしたものです。
8.クローゼットではなくウォークインクローゼット(WIC)を採用するメリット
次に3階では壁側に普通のクローゼットではなくWICを設置しています。
実はこれ、スペースの活用という意味で非常に大きなメリットがあるのです。
WICは通常のクローゼットと比較しても居住スペースは損しない
0.5帖程度の収納であれば特に問題は発生しませんが、実はクローゼットが広くなる程、「ある視点」で考えた場合、無駄なスペースが増えます。
どういうことかと言うと、通常のクローゼットは「収納面積=クローゼット面積」ですから無駄なスペースが少ないように思えますが、実はクローゼットのドア前は机を置いたりは出来ません。
一方、上の図のように大型のウォークインクローゼット(WIC)を設けても、入口は幅60cmで十分です。WICの場合は壁を作ることになるので、壁側は机を置いたりベットを置いたりすることが出来るのです。
つまりWICを部屋に追加で設置した場合、意外にデットスペースは小さくてすみ、空間を有効に使うことが出来るのです。
改めて図でみると子供部屋(3)は窓が2面あって、WICによる壁もあり、空間を有効に使えることが分かります。
9.WICの壁の両面を使って将来の子供部屋用のエアコン設置準備
WICの壁は有効に活用します。
現在は将来の夫婦の寝室側にエアコンが1つ設定されていますが、3階にも子供部屋を1つ増設する場合は、子供部屋用のエアコンはWICの壁に取り付ける予定です。
そのため高い位置に電源コンセントが一つ、予め取り付けてあり、WICの内側にはエアコンダクトが予めスタンバイしています(笑)。
10.終わりに
いつも最後までお付き合い頂きありがとうございます。(続く。次の記事『(166)外壁タイルの浮きタイル補修/アンカーピンニング部分エポキシ樹脂注入工法』へ)
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