(204)当家のリノベーションの間取り。徹底解説

中古ビルを購入後、リノベーションして都心に住んでいるRC4taniです。

本日のブログでは、狭小中古ビルをリノベーションして住んでいる当家の間取りについて解説します。「こんな間取りもありなんだ」と感じて頂ければ幸いです。

 

1.リノベーション前の間取り図

リノベーション前の間取り
リノベーション前の間取り図

ロンドンから帰国後2週間しか経っていない時の出勤途中に見かけた物件の内覧を妻に申し込むよう依頼したのが、私とリノベーションの出会いの始まりです。当時はリノベーションという言葉すら知りませんでした(笑)。

家だと思った物件は「リノベーション前の間取り図」の通り、お風呂もない事務所でした。地上4階、地下1階建てのRC造の築15年のビルです。1階から4階までは事務室となっており、地下室は物置(倉庫)として使われていました。

売り出しから半年間誰も買い手が付かなかった事務所としては不人気だった駅徒歩9分の狭小中古事務所ビルです。

結論としては、住宅と勘違いした俺って最高!ということです。この中古事務所が、のちに初のマイホームに変身しました!

2.リノベーション後の間取り図

リノベーション後の間取り図
リノベーション後の間取り図

事務所だった地上4階、地下1階、つまり5層構造の狭小ビルを、リノベーションして無理やり住宅にしました(笑)。
普通のサラリーマンの私(共働き)が、山手線の内側に戸建てマイホームを手に入れることが出来たのも、新築マンションの購入をスパッと諦めて、半年間も売れ残っていた中古狭小事務所ビルに目を付けることが最大の成功要因です。

3.都心で4LDKの戸建て住宅を手に入れる工夫

3階を2部屋に分割
3階を2部屋に分割
4階を二部屋に分割
4階を二部屋に分割

毎日、神様に感謝しておりますが、当家は子宝に恵まれて子供3人です。
私としては、親が私にしてくれたように子供に1部屋ずつ与えたいと考えていましたが、正直なところ、東京の都心では4LDKの間取りの住宅購入など無理だと思っていました。

しかし中古ビルをリノベーションすることで、無理だと思っていた4LDKの間取りのマイホームが手に入る可能性が高まったのです。

具体的には、狭小ビルなので1フロアの居住スペースは階段室7m2を除くと28m2しかないという制約があるものの、3階と4階は子供の成長に合わせて部屋を分割することにしました。

部屋を分割することで、現在は2LDK+納戸(地下室)の間取りですが、子供3人が中学生・高校生になった段階では4LDK+納戸(地下室)という間取りになる予定です。

ビルから住宅にリノベーションした際に、3階と4階には上の間取り図のようにするために壁を建てる際に必要となる下地を天井部分に仕込んでもらっています。子供がまだ小学校4年生・2年生・年中と小さいので、部屋の分割は数年先を予定しています。

【10帖超の部屋の大切さ】
将来、部屋を分割する前提で3階と4階は10帖を超える大部屋となっています。
これまで私は10帖を超える寝室や子供部屋で過ごした経験がありませんでした。
このリノベーション住宅で過ごして3年。大きな発見としては、10帖を超える部屋の場合、部屋の中で歩くことが出来ます。家という閉鎖された空間の中で歩くことが出来る部屋というものは、精神的な開放感が非常に高いことが分かりました。
子供が中学生になると3階、4階が5帖~6帖程度の小さな部屋に分割されてしまいますので、部屋を分割せずに済む方法はないか・・・などと最近考えています。 RC4tani

それでは次からは1階から順番に間取りの説明を行います。

4.リノベーションで検討に一番時間を費やした1階の間取り

リノベーションの間取り 1階さて、間取りって難しいですね。
狭小ビルのフロアを考慮すると、2階にLDKを作った場合、1階には玄関の他にお風呂とトイレ、洗面所といった水回りを設置する必要があることが容易に分かったものの、その配置をどうするか。これが問題でした。

自分であれこれと間取り案を書いてみてみましたが、最終的には1階に流行っているDENのようなものを設けるか、それともそこをウォークインシューズクローゼット(WISC)にするかで悩みました。

というのも、東京の都心に住んでいますと都市型住宅(3階建て)の広告を良く見かけます。多くの戸建てで1階にDENであったり4.5帖の寝室があったりするためです。
当家は3階建てにはない、4階と地下室があるにも関わらず、折り込みチラシの影響を受けて当初は玄関を小さくして「もう一部屋」という発想があったのです。

3年住んで実感している感想を3つだけ述べます。

1)都市型住宅では1階に衣類を掛けられるスペースがあった方が良い

当家の2階はLDKなので洋服は3階と4階のクローゼットにしまいます。実際は季節毎に頻繁に使うスーツやコートは3階に置いて、シーズンオフの使用しない洋服は4階のクローゼットにしまっています。1階にクローゼットがない場合はこの分類でで終わりです。

当初1階のWISCは靴置き場とベビーカーや空段ボール、新聞紙などを置く倉庫のようなイメージで使用することを考えていました。
しかし3階建てや4階建てのような都市型住宅の場合、2階をLDKとした住宅が多いと思います。この場合、1階にクローゼットがないと帰宅後にスーツやコートを2階のLDKを通過して3階まで持って上がる必要がありますが、こんな面倒な行動は住んだら絶対にやりません(笑)。 殆どの人が2階のLDKにスーツやコートを置くことになります。

大人ですらこのように考えるので子供達が家に帰ってから、上着をわざわざ3階まで持って上がることなど絶対にしません。実際、小さな子供は玄関に上着を脱いで置いたままにします。

しかし1階にクローゼットがあるとこれらの問題は全て解決します!
クローゼットの中に背の低いコートハンガーを用意しておいてあげれば子供達でも自分で脱いだ上着を掛けるようになります。教育的にも非常に良いことだと思います。

2)「通過するだけの玄関」とするか「心が落ち着く玄関」とするか。広さが決め手!

玄関の広さで心の安らぎ度が大きく変わる

私もマイホームを手に入れるまでアパートと賃貸マンションに住んでいました。
当然ですがアパートや賃貸マンションは玄関にスペースを割り当てません。
「玄関=靴を脱ぎ履きする場所」という位置づけです。
私もこの考えは否定しません。

ただ気まぐれで、リノベーションした物件の1階に部屋を一つ設けることをせず玄関を広くした家に住むことになって3年経過して強く感じていることは、
広い玄関って本当に精神的に良いということです。

玄関って「来客者をお迎えする場所」や「家の顔」などいろいろと言われていますが、広い玄関って「自分の精神を落ち着かせる為にあるんだ」と感じています。
広い空間が精神に与える影響って本当に大きいです。

東京に住んでいると玄関を広くするなんて無駄という考えを持ってしまうことは理解できますし、私も自宅が仮に50m2しかなかったら玄関を広くするということはしないでしょう。
しかし、もし100m2を超える住宅に住むことが出来るのであればどの部屋を広くしますか?と質問されたら、迷わず「玄関」と回答すると思います。

3)玄関入って直ぐに洗面所があるって素晴らしい

これも実際に生活してみて凄く良かったと感じているのが、玄関から入って直ぐのところに洗面所があることです。家に帰って手がスムースに洗えるって非常に便利です。動線映像を撮影しましたので是非御覧になって下さい。
リノベーションを計画する際、「家事動線を意識した方が良い」と頻繁に言われますが、やっぱり住んでみないと間取りの便利さ・不便さって実感できないことって沢山あります。

 

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5.17帖のリビング・ダイニング・キッチン(2階)

リノベーション Before After 17帖LDK

続いて2階の間取りについてです。

1)リノベーション物件の横の広さは変えられない

事務所ビルをリノベーションして都心に住めていることに大変満足しています。しかし夢に描いていた理想のマイホームにできなかったことが幾つかあります。その一つが20帖超のLDKを持つことです。

中古マンションや平屋のリノベーションであれば、20帖超のLDKのために他の部屋を削るという選択が出来ます。
しかし狭小ビルタイプの建物をリノベーションする際、どうしようもないことが一点あります。それが横の広さの制約です。

リノベーション物件は階段室を除くとワンフロアの広さは28m2。2階は間取りを見て頂けると思いますが、収納は一切なし。とにかく、目いっぱい広さを追求して物件の持っている横の広さの限界である17帖LDKとなりました。。

持ち込んでいる家具が大きかった*ので実際に住んでみると「LDKが狭いな」と感じてしまいます(* ダイニングテーブルは100cmx180㎝)。

2)横の広さ以外にも、構造壁や抜けない柱に注意

大空間のLDKのある間取りを求めてリノベーションされる際は、横の広さの制約がないか、事前に確認することが大切ですが、注意したいのが柱と壁です。

部屋の真ん中にある柱や壁が取り外せるかは、事前の調査で分かります。
戸建て物件の場合は、ツーバイフォー(2x4)のように壁が耐力壁となっている場合は壁を外すことが出来ません。
当家はいわゆる「ラーメン構造」というやつで四隅にある柱と梁で建物を支えています(狭小建物ゆえ部屋の中には壁がありませんが・・・。笑)。このような構造の建物であれば「壁を抜く」ことも出来ます。是非、現地調査の際に不動産屋さんに確認することをお薦めします。

 

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6.寝室12帖の3階

リノベーション前後の間取り 寝室

さて続いて3階寝室のリノベーション前後の間取り説明です。
3階は当面は家族全員の寝室となるため、お布団を入れておく押入れや、トイレ、洗面所とクローゼットを設置しました。

1)寝室内にあるトイレ、洗面所って便利

実際に住んでみて良く分かったことがあります、寝室内に洗面所とトイレがあるって凄く便利ということです。
外国人向けのマンションなどで、主寝室内にシャワールームとトイレがありますよね。住宅事情が悪い日本では「そんなの必要ないよ」と一蹴されそうな間取りです。

当家はシャワールームはありませんが、配置的に仕方なく、寝室内に洗面所とトイレが出来ました。実際にこの3階で「寝て起きて」を3年やってみた感想。絶対に便利。

まず小さな子供が怖がらずに夜に一人でトイレに行けます、これが非常に良い。
更に子供達が歯磨きせずに寝ようとすると、その場で叱って歯磨きをさせることが出来ます、これも教育上非常に良いですん。

次に大人も夜、トイレに億劫にならずに行けます、これも便利。
これらは特に冬場に実感できますね。
暖かい寝室から寒い廊下に出ることなくトイレに行けるって本当に素晴らしいと感じました。

【 「子供達と一緒に寝られる幸せ」 も あと少し】
布団を一面に敷き詰めて、思い思いの場所で寝ることが出来るこの間取り(寝室12帖)を楽しめるのもあと数年なんだなぁと思うとちょっと寂しくなりますね。
5人家族になって分かりましたが、家族って一番下の子を中心に纏まるもんなんですね。一番下の子の純粋な気持ちには誰もが負けちゃうんですよね。 RC4tani

 

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7.まさかの4階建て戸建て住宅の4階

リノベーションの間取り 4階

やっと4階にやってきました。
「リノベーションの間取り図」として紹介している今回ですが4階は1~3階とは少しだけ異なっています。4階は斜線規制が掛かっているため、北と南の一部の壁が斜めになっているのです。

4階は将来、長女と次女の勉強部屋にするつもりなので、こちらも壁を建てられるように天井に下地が入れてあります。
まぁ、当面は子供達3人の遊び場と洗濯物干し場として使用する4階です。

【 4階の間取り(仕様)の工夫 】

  • ホスクリーンを設置
  • 斜線規制壁箇所にクローゼットを設置
  • 将来の部屋の分割を考慮してエアコン用配管穴を2箇所空けた
  • 照明は柔軟性の高いダクトレールを使用
いつまでも仲良く遊んでねー
いつまでも仲良く遊んでねー

 

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8.リノベーション。地下室の間取り図

リノベーションの地下室の間取り図

さて、最後となる地下室の間取り図です。
地下室については何度もお伝えしている通り、リノベーション費用が膨れ上がって予算不足となりましたので、特別なことは殆ど行っていないリノベーションです。

湿気対策のため地下室は二重壁構造となっているので、広さがやや狭くフルに使って10帖の広さとなっています。

今、思えばなのですが二重天井は中止にしてカフェなどで良くされているように天井配管むき出しの地下室にしておけば、天井高さも確保出来て良かったなとちょっとだけ後悔しています(現在の天井高さは235㎝)。

 

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9.おわりに

いつも最後までお付き合い頂きありがとうございます。
本日は『(204)当家のリノベーションの間取り。徹底解説』というタイトルで書かせて頂きました。

 

各階案内
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ブログ管理人プロフィール

リノベーションブログ著者からのご挨拶/狭小中古ビルを『2割』値引きで購入後、住宅にコンバージョン(リノベーション)して住んでいます

中古ビルをリノベーション
こんにちは、RC4taniです。 福岡県出身。 都内在住サラリーマンです(40代)。夫婦+子供3人。 100m2超の新築マンションは高過ぎて購入を断念。視野を広げ狭小中古事務所ビルを購入後、住宅にコンバージョン(リノベーション)して東京・山手線内側に170m2の戸建てマイホームを手に入れました。