本日はリノベーション費用込みの「中古住宅ローン」手配に関連して、「三井住友銀行/本体○○○○万円、リフォーム△△△万円、満額でOK」では駄目なことについて説明します。
~これまで の あらすじ~
都心で4LDKを探したところ、新築マンションは高過ぎて断念。偶然みつけた地下室付4階建中古事務所ビルを購入することを決断。リフォーム会社7社へコンタクトの結果(5社比較表あり)、「東京ガスリモデリング」へ発注することを決めました。現在、中古ビル購入の住宅ローンをアレンジしているところです。
1.中古住宅ローンとリフォームローンの関係
キーワードは「リフォームローン」です。
2年前も今(2017年)も政府の量的緩和措置中となっており、住宅ローン金利は0.6~0.7%前後(変動金利)が相場となっています。
しかし、これはあくまで「住宅ローン*」の話であり(*注釈:中古住宅ローンも住宅ローンも金利は同じ)「リフォームローン」は違った条件が適用されます。
現時点(2017年1月)での三井住友銀行のHPを拝見しますと以下のような条件となっています。
【三井住友銀行のリフォームローン】
- 融資期間 :1年以上15年以内(1ヵ月きざみ)
- 融資可能金額 :10万円以上1,000万円以内(1万円きざみ)
- 金利 :変動金利型(←住宅ローンのような優遇金利は適用されません)
2.リフォームローン単体では金利条件が悪い
ここで試行錯誤した私の経験では、マイホームを「中古物件購入+リノベーション(or リフォーム)」で入手することを検討されている方は、住宅ローンとリフォームローンが一体化している方が絶対に便利だと言えます。
理由は、リフォームローンは住宅ローンのように「店頭金利」から更に金利を引く『金利優遇』がない*ため金利が高めとなります。(*私の理解)
既に住宅ローンを完済されており住宅ローンを利用する必要がなく、「終の住か」をリフォームする代金のみ手当すれば良いという方は「少々、金利が高くても」と割り切る考えもあろうかと思います。
しかし土地と建物金額が高額となる状況にある人、つまり私のような借入金額が大きい人は金利金額が大きくなりますので、0.05%でも有利な条件を提供している銀行を探す努力は惜しまずすべきなのは明白です。
しかし、そもそも不動産購入や住宅ローンについて生まれて初めて対応している状況において、ましてや「リフォームローン」についてはどの銀行が良いのか全く検討がつきません。
とはいえ、おぼろげながら私が理解できたのは「住宅ローン、中古住宅ローン」と「リフォームローン」を切り分けて探すのは最適ではないということでした。
理由は明らかにリフォームローン部分の金利が高いからです。
3.仮説思考の重要性
そこで私は絶対に「中古住宅ローン」と「リノベーションローン」を一体化して対応してくれる銀行があるはずと仮説を立てました(仮説思考)。
少し脱線しますが、新しいことをする際「全情報を集めて分析してそれから判断」とやっていては時間だけが過ぎて良い結果は生まれません。コンサルティング会社ではこのように徹底的に教育されているはずです。
「尖がった仮説」を立てて、直ぐに有識者や経験者、その業界の方等に「尖がった仮説」を提示して意見を求める(検証)。
「仮説」→「検証」→「仮説見直し」→「検証」→「仮説見直し」→「検証」と、「仮説」を3回作る作業を行った方が「全情報を集めて分析してそれから判断」よりも圧倒的に早く正確に成果が得られます。
ボストンコンサルティンググループの内田氏が「仮説思考 BCG流 問題発見・解決の発想法」で分かり易く説明されている“効率良く最大の結果を出す”重要な考え方です。
4.中古住宅ローン申し込みは銀行5行
兎に角、「仮説」を立てたら直ぐに「検証」です。
11月のうちに新生銀行、住信SBIネット銀行、三井住友信託銀行の3行にも住宅ローンの申し込みを行いました(東京三菱UFJ銀行と三井住友銀行と合わせると合計5行となります)。 各行を選んだ理由は次の通りです。
- 「保証料」がゼロのため。変動金利で比較すると、他行と比べて金利は0.1%~0.2%程度高めとなりますが、200万円程度*必要となる保証料が不要であることを売りにしています。保証料はローン契約時に支払う必要がありますので、手元現金が少ない人にとっては魅力的に見えます。*ローン金額により各個人で異なります。
- 住宅ローンのランキングで必ず上位に表示されている為。
- ネット系以外の普通に店舗を構えている銀行・信託銀行のうち、変動金利が当時*1番低かった(*2013年11月)。金利は2016年10月時点でも変動0.6%と相当低いです(私は0.705%の変動金利で住宅ローンを借りています)。
というわけでこれら3銀行・信託銀行とも淡々と仮審査が進んでいくことになりました。 次回では、各行からの回答についてご説明させて頂きます。
(続く。次ページ『(53)新生銀行、住信SBIネット銀行、三井住友信託銀行へのリノベーション費用込みの住宅ローン申し込み結果』へ)